クレジットカードの利用限度額は、年収により決まることはある程度分かっていますが、単に年収だけではなく他の要素も含まれています。では、利用限度額を上げるためにはどのような点に気をつけた上で手続きを踏まなければならないのでしょうか。

目次

クレジットカードの利用限度額(キャッシング枠)はどのように決まるのか

クレジットカードの申し込みを行った時に初めて設定される利用限度額は、初期与信とも呼ばれていて他社クレジットカード保有履歴だけでなくカードローン利用状況にも左右されます。クレジットカード会社は、割賦販売法・消費者契約法・個人情報保護法・貸金業法・利息制限法といった様々な法律の規制を受けつつ適法に業務を行っているので、利用限度額は審査結果に加えて法律による制限の範囲内であることが求められるわけです。このため、利用限度額は取引状況や与信力に応じて常に変更出来る可能性があり、増額審査申し込みにより審査次第で上げることが可能です。

クレジットカードの利用限度額には大きく分けて2種類ある

クレジットカードの利用限度額には、大きく分けてショッピング枠とキャッシング枠が存在します。ショッピング枠はクレジットカードを提示してショッピング決済に利用するため設定された利用限度額であって、クレジットカード全体の利用限度額と一致しています。一方、キャッシング枠は直接商品購入には使われず、クレジットカードを使って現金の借入を行うために用意された専用枠です。クレジットカードに設定された利用限度額のうち、キャッシング枠に割り当てられている金額は少ない傾向となっています。

一括払い専用のマンスリークリアタイプなら利用限度額が大きい

クレジットカードを作成すると必ずショッピング枠が設定されて、利用限度額の総額と等しい最大額が与えられます。中でも一括払い専用のクレジットカードについては、利用限度額設定が大きくなる傾向にある点はあまり知られていません。背景として一括払い専用のクレジットカードは、マンスリークリアタイプと呼ばれていて翌々月に立て替え払い金を残さないため、クレジットカード会社にとって残債が積み上がらずに貸し倒れリスクを最小限に抑えることが可能です。このため、クレジットカードを多数持っている人であっても、クレジットカードのショッピング枠の利用限度額は過去のクレジットヒストリー次第で大きな利用限度額設定をしてもらえます。

分割払いやリボ払いの利用限度額は割賦販売法の影響を受ける

クレジットカードのショッピング枠には、日本国内で発行されたクレジットカードの場合、様々な支払回数が用意されています。商品購入時にクレジットカードを提示すると、支払回数を確認されるのは日本では一般的ですが、海外旅行時には支払回数の確認をされないことに気が付くはずです。なぜなら、分割払いやリボ払いの利用限度額を設定しているのは、あくまでも日本の法律の範囲内で分割払いに対する規制をクリアするためだからです。実際には割賦販売法により貸金業法と同じ総量規制の対象となるので、分割払い残高とリボ払い残高の合計額は、他の貸金業法に基づく融資額も含めて年収の1/3以内に抑えなければなりません。クレジットカードの中には、ショッピング枠の一部として分割払い可能な利用限度額を別途定めていることがあります。既に手持ちのクレジットカードがあるならば、詳しく利用限度額の内訳を確認してみると分かりやすいです。

キャッシング枠の利用限度額は貸金業法の影響を受ける

一部のクレジットカードに設定されているキャッシング枠は、クレジットカードの中でも利用者が希望した場合のみ審査の上でキャッシング専用枠が設定されます。キャッシング枠はクレジットカードの総利用限度額に対して半分以下の金額についてのみ認められることが多く、他社借入状況により限度額が下がることもあります。なぜなら、クレジットカードのキャッシング枠は、貸金業法に基づく借金という扱いになるので、借入総額が年収の1/3以内に抑えられる総量規制の対象となるからです。

AmericanExpressが最も分かりやすい例となるクレジットカード

AmericanExpressは、改正貸金業法が完全施行される2010年6月迄にかつて提供していたクレジットカードのキャッシング枠となるExpressCashサービスを終了させました。以後はショッピング枠専門のクレジットカードとして高いステータス性を保持したクレジットカードという地位を維持しています。AmericanExpressは、新規加入審査についてマンスリークリアタイプの一括払い専門の審査を行い加入有無を判断します。分割払い審査については、AmericanExpress加入後3ヶ月以上経過した後でなければ受けることが出来ず、審査次第では分割払いが認められないことも珍しくありません。割賦販売法と貸金業法に基づく総量規制に対して厳格に守ろうという姿勢が、一括払いと分割払いの審査を別に行うという結果に繋がっていて、クレジットカードとして本来の姿となっています。

ショッピング枠の利用限度額は上がりやすい

クレジットカードの利用限度額は、初期与信と呼ばれるクレジットカード新規作成時のまま変わらないというケースばかりではありません。初期与信ではクレジットカード会社側のリスクを考慮して、初めて契約する相手の与信力を個人信用情報機関から得られた簡易的な情報のみで審査することになります。実際にクレジットカードを使用した上で返済がしっかり行われていることを確認出来た場合には、利用限度額をショッピング枠については上げる判断をクレジットカード会社が行うことは多いです。なぜなら、クレジットカード会社はショッピング利用時にクレジットカードを使ってもらうことでカード決済手数料を加盟店から徴収する仕組みを採用しているので、利用限度額を上げることはクレジットカードを多く使ってもらえる理由となるからです。ショッピング沸くの利用限度額は、クレジットカード会社からインビテーションという形で増額案内が届くので、実際に上げるかどうかは利用者本人の回答次第となります。

キャッシング枠の利用限度額は年収と他社借入状況次第

キャッシング沸くの利用限度額は、貸金業法に定められた総量規制を厳格に守らないと、クレジットカード会社に対して金融業免許更新がされないといった甚大なリスクに繋がります。そこで、キャッシング沸くの利用限度額については、個人信用情報機関と本人から提出される収入証明書の両方を確認することにより、正確な契約者の年収を把握した上で限度額を判断しなければなりません。実際には利用限度額を判断するために収入証明書を提示する義務は、貸金業法に定められた次の2つの場合に限定されます。

1社からの借入予定額が50万円を超える場合

クレジットカードのキャッシング枠及び分割払い額の合計額が、50万円を超える場合には総量規制を遵守するために契約者から収入証明書の提示を受けなければなりません。ノンバンクからの分割払い額が年収の1/3を超えないように貸付額を厳密に把握する必要があるわけです。

他社を含めた借入予定額が100万円を超える場合

他社からの借入まで含めた借入総額が100万円わ超える見込みがある場合にも、収入証明書の提出が必要です。注意しなければならない点として、実際に借入を行っていなくてもクレジットカード1枚でATMから借入が出来てしまう状況から、利用限度額の合計額が年収の1/3を超えないように自主規制しているわけです。

クレジットカードの限度額は年収次第で上げることが出来る

クレジットカードの限度額は、申告した年収と実際の収入証明書提出状況により上げることが出来ます。初期与信で設定された利用限度額は、必ずしも契約者に対して設定可能な限度額ギリギリとはなっておらず、クレジットカード会社にとって初めて取引する相手に対して様子見を兼ねた金額です。このため、年収を正確に申告した上で証明出来れば、状況次第で利用限度額を上げることが出来ます。では、どのような点に注意すれば限度額を上げることが出来るのでしょうか。

クレジットカードの限度額はインビテーションと自己申告の2通りの方法で上げる

クレジットカードの限度額は、クレジットカード会社側から増額案内が届くインビテーション方式と自己申告による増額申請による2通りの方法で上げることが出来ます。一見するとインビテーションと自己申告は真逆の増額方法と考えられますが、ショッピング枠とキャッシング枠では大きく意味合いが異なる点に注意しなければなりません。

ショッピング枠はインビテーションにより契約者の了承を得る目的がある

クレジットカードの利用限度額を上げる際に、クレジットカード会社から届く増額案内は、契約者が応じれば多くの場合で限度額が上がります。なぜなら、クレジットカード会社としても自社の利用状況を確認した上で、初期与信時に設定した利用限度額ではクレジットカード使用金額に制限が掛かると考えるからです。滞納無くしっかり返済を行う顧客に対しては、利用限度額アップという形でクレジットカード利用金額を増やして欲しいと考えています。しかし、クレジットカードの利用限度額をクレジットカード会社が勝手に引き上げると、他社との取引に影響が出てしまう可能性があるため、契約者に対してインビテーションを贈り増額案内に応じるかどうかの意思確認が必要となるわけです。また、実際に限度額を上げる際には改めて個人信用情報機関へ信用情報照会を行うので、正確な信用状況の確認も合わせて行うことになります。

キャッシング枠はインビテーションと増額申請はどちらも変わらない

一方、キャッシング枠に対する利用限度額設定は、インビテーションが届くことは少なく増額申請を自ら行うケースが多くなっています。なぜなら、クレジットカード会社にとってカード決済手数料を加盟店から徴収出来るショッピング枠利用の方がキャッシング枠利用よりも利益率が高いからです。また、キャッシングの増額申請については実際には増額を審査するわけではなく、初期与信と同様の再審査を行う点に注意しなければなりません。キャッシング枠の限度額を上げるためにはキャッシング審査申し込みが必要となり、今まで設定されていたキャッシング枠を一旦破棄して改めて過去の利用限度額とは無関係に審査を行います。このため、増額申請を行ったとしても必ずしも増額となるとは限らず、年収次第では限度額を下げる結果となりかねません。キャッシング枠の増額申請は、再審査の申し込みであってたとえインビテーションが届いても再審査を受けてみないかという勧誘程度の意味しか無いわけです。

インビテーションはショッピング枠に対して行われる

クレジットカード会社から届く利用限度額増額のインビテーションは、ショッピング枠に対して主に行われるものです。なぜなら、クレジットカード会社の立場からはクレジットカードを使ったショッピングをなるべく多く行ってもらい、カード決済手数料を多く受け取りたいからです。実際にキャッシング枠利用者よりもショッピング枠利用者の方が、年間で使用する金額が多くクレジットカード会社の利益も大きくなるので、ショッピング枠に対する増額案内は積極的に行われる傾向があります。また、他社の利用限度額があまりにも大きいと、後から増額案内を行うクレジットカード会社としては判断が難しくなるので、先に増額インビテーションを送付して利用限度額を上げることが収益面からも有利となるわけです。そこで、増額インビテーション案内については、まずショッピング枠について行い本人の意思確認時に契約者から要望があれば、キャッシング枠の再審査も行うという流れとなります。

キャッシング枠は自ら増額申請を行って上げる

キャッシング枠は、クレジットカード会社の立場からはなるべく増額したくない部分ではあるものの、顧客の利便性を考慮して無理のない範囲で慎重に審査を行います。なぜなら、クレジットカードは本来ショッピング決済を行うために使用するものであって、借金目的には専門のカードローン契約があるからです。クレジットカード普及率が低い日本国内では、現金決済しか取り扱っていない店舗でも買い物に困らないようキャッシング枠を提供しています。近くのコンビニATMで借入すればすぐに支払いが出来るようになっているので、買い物のチャンスを逃さないためのサービスとなっているわけです。このため、キャッシング枠を上げるためには契約者自らがクレジットカード会社に対して増額申請という名目の再審査要求を行うことにより、初期与信よりも利用限度額が多くなることを期待して申し込みすることになります。初期与信時よりも年収が上がっているならば、収入証明書の提出次第でキャッシング枠の利用限度額アップを期待可能です。収入証明書は、クレジットカード会社から求められたら提出するものと考えがちですが、任意に提出しても構わないものとなっています。

クレジットヒストリーを積み上げて与信力を高めよう

クレジットカードの利用限度額を引き上げるためには、年収アップだけでは不十分とされています。なぜなら、クレジットカードの利用実績が少ない状態で利用限度額アップのために増額申請を行っても、現在の利用限度額で間に合うはずというクレジットカード会社の判断が行われてしまうからです。クレジットカード会社にとって年間利用額が大きく、クレジットカードの利用限度額が低いためにクレジットカード決済額が絞られていると考えられる場合に限って増額インビテーションを送付しています。クレジットヒストリーは、他社から見た場合には直近2年間しか分かりませんが、自社内での利用分については社内情報として永久に消えないため、クレジットヒストリーの地道な積み上げが与信力アップに繋がっていると考えて良いです。

敢えてクレジットカードの利用限度額(キャッシング枠)を下げるという選択

クレジットカードの主にキャッシング枠については、利用限度額を上げるために他社のキャッシング枠やカードローンの利用限度枠を下げるという方法が有効だと知られています。一見すると利用限度額を上げるために他社を下げるというのは意味が無いように思えますが、ポイントとなるのは貸金業法で定められた総量規制について詳しく知ればなぜ有効なのか分かるはずです。クレジットカードのキャッシング枠全ての合計額を上げることは、総量規制による縛りから金額次第では諦める必要がありますが、特定のクレジットカードのキャッシング枠を上げるだけならば個別のクレジットカードに設定されたキャッシング枠を調整すれば可能です。

クレジットカードの利用限度額(キャッシング枠)を下げる有効性

クレジットカードの利用限度額のうち、キャッシング枠を下げることは結果的に増額申請を通しやすくなる方法として有効です。なぜなら、クレジットカードの利用限度額のうち、キャッシング枠は年収に応じて総量規制により融資可能総額が決まっているからです。使っていないキャッシング枠があるなら、敢えて限度額を下げる申請を行った上で時間を置いてから、メインとして使いたいクレジットカードのキャッシング枠を上げるために増額申請を行います。すると、借入可能額の総額は変わらないために、増額したいクレジットカードのキャッシング枠だけを引き上げることがことが出来るわけです。クレジットカード会社にとっては、キャッシング枠の設定はなるべくゼロが望ましいので、キャッシング枠を下げたいと連絡すれば快く了承してもらえます。

総量規制の仕組みを理解する

なぜ他社クレジットカードのキャッシング枠を下げると、メインで使っているクレジットカードのキャッシング枠を増額出来るのか不思議に思う人もいるはずです。貸金業法で定められている総量規制は、年収の1/3以内に貸付額を抑えることを個人信用情報機関の情報と契約者から提出された収入証明書により把握して、適切な運用を行うよう求めています。ポイントとなるのは、クレジットカードのキャッシング枠は、繰り返し何度でも借入と返済が出来るという点です。つまり、実際には借入をしていなくても利用限度額いっぱいまでいつでも借入出来る状態となっているならば、キャッシング枠の総合計額が年収の1/3以内になるようにクレジットカード会社は審査時に利用限度額を設定するわけです。キャッシング枠の金利設定は、利息制限法の範囲内で上限金利ギリギリに設定している所が多いですが、中には少し低めな金利設定を行っているクレジットカードもあります。キャッシング枠は設定されているけれども、実際に利用していない金額が多いなら思い切って限度額を下げる手続きを行うと良いです。

年収の1/3に近づくほどクレジットカード会社は総量規制を警戒する

クレジットカードのキャッシング枠は、クレジットカード会社にとってはなるべく増やしたくない部分となっているので、総量規制ギリギリの金額まで利用限度額を上げたくないと考えています。そこで、使っていないまたは削っても良いキャッシング枠の利用限度額は、思い切って下げる申請を行うことでメインで使っているクレジットカードのキャッシング枠を増額申請しやすくなるわけです。個人信用情報機関へ契約状況を登録していますが、リアルタイム登録とはならないために他社キャッシング枠の限度額を下げる手続きを行ってから数週間開けてメインのクレジットカードについてキャッシング枠増額申請を行うと良いです。総量規制は本来なら実際に貸付を行っている金額が年収の1/3以内になれば良い規制ですが、運用上はキャッシング枠の合計金額を他社カードローンも含めた額で総量規制に引っ掛からないように自主規制していると考えられます。

キャッシング枠は必要最低限が望ましい

クレジットカードの利用限度額自体は大きいことにさほど問題はありませんが、キャッシング枠については金利が高いまたは利用条件が悪い場合には、必要最低限に下げるか思い切ってゼロにしてしまうことが望ましいです。クレジットカードは本来ショッピング目的で決済のために使うものであって、クレジットカードが使えない場所で買い物をする時に一時的に現金の借入を行うためということがキャッシング枠の存在理由となっています。このため、年収がアップしたからといって収入証明書をクレジットカードへ提出して増額申請をすぐに行うことはせず、手持ちの全てのクレジットカードについてキャッシング枠を過剰に設定していないか確認することが大切です。実際に借入済みの金額は総量規制に抵触する年収の1/3を遥かに下回っていても、キャッシング枠の合計が年収の1/3に近づいていればクレジットカードのキャッシング枠を上げる余裕が残っていません。クレジットカードのキャッシング枠は、1万円単位で増枠出来ないことから、少なくとも30万円・50万円・80万円・100万円といった20~30万円単位での増枠が可能な程度の余裕があるかチェックする必要があります。総量規制に抵触する金額まで50万円以上余裕があれば、20万円程度の増額なら認められる可能性があるわけです。

クレジットカードの限度額は年収だけで決まるものでは無いってホント?

クレジットカードの限度額は、年収だけで決まるものだと考えている人がいるならば、一度クレジットカードの仕組みを調べてみると納得出来ます。なぜなら、クレジットカードの利用限度額には次の3つが設定されているからです。

  • 1.一括払い用のショッピング枠
  • 2.分割払いまたはリボ払い可能なショッピング枠
  • 3.キャッシング枠

このうち、一括払い用のショッピング枠については、クレジットヒストリーが重要視されるので年収の多少よりも与信力の積み上げが重要な役割を果たします。圧倒的な年収差があるならたしかに限度額の違いは明らかですが、一般カードについてはそもそも隠れた利用限度額の上限があると知っておかなければなりません。

クレジットカードの限度額を上げるにはゴールドカード以上のステータスアップを目指す

クレジットカードの限度額を上げるには、同じクレジットカードを毎月繰り返し使い滞納することなくしっかり支払うことが何より大切です。同一のクレジットカードについて、初期与信額から利用限度額を引き上げるためには、使用回数と使用金額に加えて滞納せずに完済するという点が重要です。クレジットカードを選ぶ際には、年会費永年無料のクレジットカードならば、何枚持っていても問題ないと考える人が少なくありません。しかし、数年間使っていても全く利用限度額が増えないクレジットカードがある一方で、1年程度使っていると利用限度額を上げるための増額インビテーションが届くことがあります。全く同じ利用限度額設定のクレジットカードであっても、一方だけに増額インビテーションが届く理由は、クレジットカード会社から見た時に優良顧客と映るかどうかという違いです。クレジットカード会社にとっては、滞納無く頻繁にショッピング決済を行ってくれる契約者が優良顧客となるので、優良顧客に対しては利用限度額を上げるために増額インビテーションを出すわけです。しかし、何度も増額インビテーションが届くわけではなく、ある金額を境にして増額インビテーションが届かなくなります。

クレジットカードにより限度額の上限が決まっている

同じクレジットカード会社が複数のクレジットカードブランドを提供しているように、各クレジットカードには顧客となる対象者に対するターゲット層が決められています。一般カードしか知らない間は、ゴールドカードやプラチナランクのクレジットカードは年会費が高くて勿体無いと考えがちですが、ステータス性が高いクレジットカードほど利用限度額の上限値が高く設計されている点に注意が必要です。例えば、一般カードではショッピング枠の上限が80万円・キャッシング枠の上限が30万円に設定されているクレジットカードであっても、ゴールドカードならばショッピング枠の上限が300万円・キャッシング枠の上限が100万円に設定されていることは珍しくありません。一般カードを保有している間は、いくらショッピング実績を積んでクレジットヒストリーを付けても、利用限度額の上限値として密かにクレジットカード会社が設定している金額以上には利用限度額はアップしません。一般カードで利用限度額を上げるためには、クレジットカードの枚数を増やして分散利用するしか方法が無いわけです。

クレジットカードの利用限度額(キャッシング枠)を上げるためにはゴールドカード以上に申し込む

クレジットカードの利用限度額のうち、特にキャッシング枠を上げると金利面で大きなメリットがあります。利息制限法で定められた上限金利ギリギリの金利設定が行われているキャッシング枠では、キャッシング枠が小さいと金利設定が高くなってしまいがちです。実際に利息制限法で定められた上限金利は、次のような違いがあります。

  • 元本10万円以上100万円未満の貸付については年率18%を上限金利とする
  • 元本100万円異常の貸付については年率15%を上限金利とする

一般カードにてキャッシング枠100万円という設定は滅多に無いため、より大きな金額のキャッシング枠を低金利な条件で希望するならクレジットカードのランク自体を上げる必要があると分かります。ゴールドカードは年収300万円程度で取得出来るタイプも登場しており、一般カードよりも高いステータス性だけでなく契約条件も有利となるなら乗り換えを検討してみると良いです。実際に年率1%の違いであっても返済回数が大きいなら年会費分以上の差は一気についてしまうので、年率18%と15%という3%の違いは遥かに大きな差を生むことになります。クレジットカードのキャッシング枠を上げるためには、クレジットカードのランクそのものを上げることが時には必要になるわけです。

キャッシング枠を上げるにはクレジットカードの整理をしよう

特定のクレジットカードに対してキャッシング枠を上げるためには、年収がアップしたことを証明する収入証明書をクレジットカードに提出するだけでは不十分です。なぜなら、クレジットカードの中でもキャッシング枠は、貸金業法で定められた総量規制の影響を受けるので、他社のキャッシング枠を下げるといった具体的な整理を同時に行う必要があるからです。クレジットカードのランクを一般からゴールドカードへ引き上げたにも関わらず、キャッシング枠がさほどアップしない場合には、他社クレジットカード及び消費者金融を始めとするノンバンクからの借入が可能な利用限度額が設定されていないか調べる必要があります。他社を含めた利用限度額の総額が年収の1/3に近づいている状況ならば、手持ちのゴールドカード以上のステータスカードに設定されているキャッシング金利を上回る金利設定の利用限度額を下げる方法が有効です。クレジットカードそのものを使用していないならば、思い切ってクレジットカード自体を解約するという方法により、キャッシング枠自体を1つ消してしまえば削減した分の利用限度額アップを次回増額審査申し込みにより期待出来ます。

クレジットカード会社は個人信用情報機関CICの情報を常に参照している

クレジットカード会社は信販会社が多く、指定個人信用情報機関としてCICに掲載されている与信情報により利用限度額の審査へ活用しています。消費者金融が多く加盟するJICCとは、貸金業法及び割賦販売法に基づき相互に情報共有を行うことが義務付けられているので、CICのみ確認すればクレジットカード会社は必要な情報を入手出来ることになっているわけです。個人が直接CICへインターネット・郵送・窓口にて信用情報開示請求を行えば、本人の信用情報を開示してどのような登録が行われているか確認出来ます。各クレジットカード会社との契約情報が更新されていることを確認した上で、クレジットカードの利用限度額を上げるために増額申請を行うことが大切です。収入証明書をクレジットカード会社へ提示した結果も個人信用情報機関へ年収情報として登録されているので、既に登録済みの年収情報と手元の収入証明書に差がある場合には改めて収集証明書をクレジットカード各社へ任意提出すると更新されます。クレジットカード会社としては、総量規制へ抵触することを一貫して避ける傾向が強いので、利用限度額の増額前にはまだ総量規制に抵触する金額まで余裕があることを確認しておくと間違い有りません。一度増額申請を行って否決されると、次回は6ヶ月以上間隔を設けなければ受け付けてもらえないクレジットカード会社が多いので、個人信用情報機関へ登録されている信用情報を確認した上で限度額アップの可能性を探っておくと良いです。

クレジットカードの利用限度額(キャッシング枠)は複数の要因により総合的に決まる

クレジットカードの利用限度額(キャッシング枠)を上げるつもりならば、収入アップを目指すだけでなくクレジットカード会社を納得させるだけの材料を準備しておく必要があります。既にキャッシング枠の上限に達しっているかどうかは、収入とのバランスを考慮して総量規制に抵触する可能性とクレジットカードそのもののランクを基準として総合的に判断すると良いです。必要に応じて個人信用情報機関へ信用情報照会を行い、設定したまま忘れているキャッシング枠があれば解約処理や利用限度額を下げることも視野に入れて、目当てのクレジットカードのキャッシング枠を上げるために必要な下準備を行うことが大切です。