クレジットカードを保有している人の中には、お気に入りのデザインカードを何とか使い続けたいと考える人が少なくありません。期間限定で発行されている図柄入りクレジットカードは、名義変更により通常カードしか発行されないことを嫌がって結婚しても名義変更をしない人が一部います。では、名義変更を行わないことでどのような影響が出てしまうのでしょうか。

クレジットカードの名義変更(氏名変更)は結婚時が最も身近な存在

クレジットカードの名義変更は、夫婦同姓を採用している日本では結婚時に夫婦どちらかが配偶者の姓に統一して名乗ることから必須の手続きとなっています。クレジットカード会社では、姓が変更になった時点で速やかに名義変更することを義務付けていますが、法律上の規定とは異なり利用規約の範囲内となるため、具体的に何日以内に変更しなければ罰則があるという規定はありません。しかし、いつまでも旧姓のままのクレジットカードを使い続けることは出来ない仕組みとなっているので、名義変更方法を知っておくことは大切なことです。

姓のみ変更を行う手続きはインターネットまたは郵送で可能

クレジットカードの名義変更のうち、氏名全てを変更する手続きとは異なり姓のみの変更ならば、インターネットまたは郵送のどちらでも手続き可能です。なぜなら、結婚と離婚に伴い姓の変更は日常生活で珍しいことでは無いからです。ごく一般的な手続きとして行われて、本人自体が変わるわけではなく全ての情報を引き継ぎつつ姓のみを変更する手続きとなります。インターネット上から手続きを行う場合には、新しい身分証明書を画像添付する方法で正式な登録を行うケースが少なくありません。すると、今までのクレジットカードの代わりとして新しい名義変更済みのクレジットカードが自宅へ郵送されて来ます。多くのクレジットカード会社では、名義変更を行うと同時にクレジットカード番号と有効期限も変更になる点に注意が必要です。なぜなら、新しいクレジットカード番号を既にクレジットカードを支払い方法としている公共料金やプロバイダ契約先へ別途連絡する必要があるからです。このため、クレジットカード会社へ名義変更方法を問い合わせる際に、クレジットカード番号が変更になるかどうか確認しておかなければなりません。タイミング次第ではクレジットカード番号の変更連絡が間に合わない可能性があります。

銀行預金口座の名義変更(氏名変更)とセットで行う

結婚に伴う名義変更は、フルネームを全て変更する場合とは異なり、姓のみの変更という点から手続きは比較的簡略化されています。しかし、クレジットカードの名義変更を行う際には、先に銀行預金口座の名義変更を行っておく必要があります。なぜなら、クレジットカードの名義変更手続きは登録情報変更届により行うことが出来ますが、クレジットカード代金引き落とし口座設定はクレジットカードと預金口座の名義が完全一致しなければならないからです。名義相違があると預金口座からの引き落としに失敗し、改善されるまで毎月滞納状態が発生します。厳しいクレジットカード会社の場合には、毎月の取引状況欄に滞納マークを付けてしまうことがあるので、他のクレジットカードを新規申し込みしようと考えた時に審査落ちの原因となりやすいです。

海外旅行を行う前には必ずクレジットカードの名義変更(氏名変更)を済ませておく

海外旅行を行う前には、パスポートの名義変更を行わなければ出国手続きそのものが出来ません。このため、パスポートの名義変更だけは確実に行う人が多いですが、中にはクレジットカードの名義変更を済ませずに海外旅行へ出発したため、現地でクレジットカードが使えなくなってしまう事態となる人がいます。なぜなら、クレジットカードは名義変更に伴い再発行扱いとなるので、再発行には2週間程度時間を要するからです。既に海外旅行が決まっている場合には、クレジットカードの再発行が間に合わずに旧姓のままのクレジットカードしか手元に無い状態となりかねません。新婚旅行先で自分のクレジットカードが使えないという事態を考えれば、いかにクレジットカードの名義変更が重要か分かります。クレジットカードの中には、カウンターで受け取れるタイプもあるので、急いで名義変更結果を反映させたい時には最初から新しいクレジットカードを作成するか、名義変更後に再発行が早いクレジットカードのみ先に名義変更して海外旅行に間に合わせると良いです。

クレジットカードは結婚と同時に名義変更を行う理由

クレジットカードの名義変更は、結婚と同時に行う人が多い理由として、名義変更を後回しにすると中途半端に2つの姓が残ってしまうからです。銀行口座だけでなく運転免許証を始めとする身分証明書類や各種契約名義の変更を行い、クレジットカードを支払い方法としている場合には先にクレジットカードの名義変更の届け出を済ませなければなりません。

名義変更を行わないと更新カードが届かない

結婚しても名義変更を行わずに旧姓のままのクレジットカードを使い続けていると、更新カードが届かないという問題点が発生します。旧姓のままクレジットカードを使い続けた結果として、預金口座の名義変更も行っていないことになるので、銀行口座に関する手続きは後から行うと手間が掛かり面倒になりがちです。仕方なく預金口座の名義変更を行った時点でクレジットカードの名義人と相違が発生し、銀行引き落としが失敗して滞納状態となりかねません。また、更新カード審査の際にフルネームでクレジットカード会社は確認を行うので、一部のクレジットカードのみ名義変更を行い、変更していないクレジットカードがあると更新カードが発行されずにクレジットカードは解約処理となります。

結婚に伴い名義変更をしないと海外でクレジットカードを身分証明書として使えない

結婚に伴って名義変更をしないままでいると、海外に出向いた際に身分証明書代わりにクレジットカードを使うことが出来ません。なぜなら、外国人がホテルへ宿泊を行う際には、クレジットカードとパスポートを提示して確かに本人が来ていることをチェックするからです。夫婦別姓が採用されている国もあるので、パスポートとクレジットカードで姓が異なると別人がクレジットカードを不正利用していると思われて通報対象となります。結果的に海外で現地語のコールセンターへ電話連絡して解除してもらえなければ、帰国するまで該当するクレジットカードは使用不能に陥ります。日本国内とは異なり高額紙幣が使えない国も増えているので、クレジットカードが決済の基本となっているわけです。

パスポートとクレジットカードの名義が異なると不正利用を疑われやすい

夫婦同姓を採用している国の中には、パスポートとクレジットカードの名義が異なっていても、特定の証明書類があれば問題ないという国も存在します。しかし、日本語で書かれた書面を見せても理解してもらえる可能性は低く、訪れた国別に異なる証明書類を用意する手間をかけるくらいなら、最初からクレジットカードの名義変更を行う方法が最も手軽です。海外へ出向く時期が既に判明していて、結婚時期が分かっているならば、クレジットカード会社へ相談して日付指定で名義変更済みのクレジットカードを送付してもらうことが出来ます。全てのクレジットカード会社が柔軟な対応を行うわけではありませんが、ステータスカードほど対応がきめ細かになっていることが分かります。先に入籍する状態ならば、配偶者の家族カードを名義変更より前に追加発行してもらい、順次切り替えるという方法も可能です。

フルネームの名義変更は裁判所の許可証明書が必要となる

クレジットカードの名義変更を行う際に最も手間が掛かるのは、フルネームを名義変更する場合です。なぜなら、クレジットカード会社にとって注意しなければ全く異なる人が、クレジットヒストリーを乗っ取ることが出来てしまうからです。姓名の両方共に変更を行う場合とは、どのようなケースがあるのでしょうか。過去に実際あった例を参考にすると、次のようなパターンがあります。

  • 両親が離婚後成人して本人が姓を選べる状況となった時に、キラキラネームを改めるため裁判所へ氏名変更申し立てを行い認められた場合
  • 性別適合手術を受けて性別変更に伴い戸籍の変更を裁判所へ申し立てて認められた結果として内縁関係にあった配偶者との結婚が認められた場合

どちらのケースであっても、フルネームを全て同時に変更する結果となるので、裁判所の許可証明書だけでなく戸籍謄本の提出が必要になることが多いです。結果的にインターネット経由では手続きが出来ないため、フルネームでの名義変更はコールセンターへ電話連絡の上で郵送による手続きが必要となります。また、新しいクレジットカードについても本来ならば書留郵便にて発送されますが、クレジットカード会社により本人限定受取郵便を使用して本人確認を徹底させる工夫を行いなりすましを防ぐ工夫を行っている状況です。姓は変更しない場合であっても、名を変更する際には原則として裁判所の許可を求める必要があるので、クレジットカードの名義変更に至る前に銀行口座の名義変更を含めて様々な手続きが必要です。しかし、日本人に対するクレジットカードの名義変更は、本人との意思疎通をしっかり行った上で必要書類を集めて提出すれば基本的に認められるので、クレジットカードの不正利用に繋がる悪質な事例は報告数が極めて少なくなっています。

クレジットカードの名義変更(氏名変更)は外国人にも影響する

クレジットカードの名義変更で最も影響が大きいのは、氏名変更がフルネームで発生する外国人の場合です。外国人が結婚を行った場合には、クレジットカードの名義変更を姓のみ行うという点は同じですが、結婚から数年経過した時点で日本へ帰化申請が認められた場合には、日本名による名義変更が行えます。帰化前の氏名は帰化に伴い日本国内では無効となるので、クレジットカードの名義変更が完了して新しいクレジットカードが届くまでは、一時的にクレジットカードが使えないという問題点が発生しがちです。しかし、事前にクレジットカード会社へ相談しつつ進めれば、比較的スムーズに手続きが行えるようになっています。トラブルが多く報告されているのは、主に特別永住者に対する名義変更です。

外国人が日本への帰化申請が認められた時の名義変更

外国人が日本への帰化申請を行い日本人として帰化出来た場合には、日本名を持つことが出来ます。日本人として生活するために必要な本名として日本名が付けられるので、クレジットカードにも反映させる必要があるわけです。日本国籍を取得出来た時点で、外国籍を抜く手続きを行わなければならず、クレジットカードの名義変更手続きは在留カードや特別永住者証明書を返納する2週間以内という期間内に行うことになっています。なぜなら、外国人として日本に滞在している際に身分証明書として使用可能だった在留カードや特別永住者証明書は、日本へ帰化した時点で日本人となるために身分証明書の役割を果たさなくなるからです。名義変更していないクレジットカードは、帰化申請が認められた時点から本来は無効となり、新たに日本名へ名義変更を行って使い始めなければなりません。

特別永住許可を得た外国人の中には名義変更を悪用する人がいる

日本に住む永住許可を得ている外国人には、永住者と特別永住者という異なる2種類の在留資格があります。永住者として認められるためには、日本に10年以上居住していて素行が良く、独自に生活できる資産や技能を持ち日本の国益に適うと認められる優良な外国人のみです。一方、特別永住者は素行不良であっても第2次世界大戦後のサンフランシスコ講和条約の影響により日本では無くなった台湾と朝鮮半島出身者について、定住状況を考慮して認めたものとなります。このため、永住者とは異なり特別永住者は外国人かつ日本の国益に適う技能を持っていなくても、過去の政治的な事情から永住を認められている外国人です。このため、特別永住者の中には通名と呼ばれる通り名を使っている人が少なくありません。

本名と通り名を使い分けてクレジットカードの名義変更を避けている特別永住者がいる

クレジットカードの申込時には、外国人に対してクレジットカードを発行するため、在留カードや特別永住者許可証明書を提示することになっています。在留カードは入国管理局が管理していますが、特別永住者許可証明書は市区町村管理となるために、名義変更時と新規クレジットカード発行を使い分けることにより、異なる名義の2種類のクレジットカードを発行して使ってしまっている特別永住者がいます。本名と通り名を都合良く使い分けることにより、クレジットカード会社からお金を引き出せるだけ引き出して帰国してしまうという人が後を絶たないわけです。特に問題が多い事例として、特別永住者との結婚・離婚時に通名を変更してクレジットカードの名義に反映させてしまう例です。本来なら名義変更で済ませなければならないにも関わらず、新規クレジットカード申し込みを行いあたかも別人のように振る舞う行為が見られます。

本名と通名で別人になりすます外国人の存在が名義変更を厳しくしている

クレジットカード会社にとって、個人信用情報機関は個人名のフルネームと証明書番号により管理しているので、本名と通名で別人になりすます特別永住者の存在は頭が痛い問題です。正規の手続きを行い素行が良い永住者の名義変更が厳しくなっていることは、別人になりすます外国人の存在による影響が大きくなっています。永住者の中には、日本への帰化申請を行って日本国籍を取得出来る人も含まれており、帰化申請が通る人については帰化後の名義変更を行えば、以後は名義変更で苦労することは無くなります。

クレジットカードの名義変更(氏名変更)は早期に手続きしない本人が損をする

クレジットカードの名義変更は、結婚に伴う姓のみの変更であってもクレジットカードが海外では身分証明書代わりとして使えるため、日本国外へ出る前までにパスポートと一致する名義変更を済ませておくことが望ましいです。名義変更を行うとクレジットカード番号と名義の両方が変更となるため、クレジットカードは再発行となります。新たなクレジットカードが届くまでの期間はクレジットカード会社により異なるので、カウンター窓口で受け取れるタイプのクレジットカードを持っていると早期に発券してもらえて便利です。